未来予知占星術ープログレス法ー

占星術で個人の未来を占う方法にプログレス法があります。当サイトではプログレス法と呼んでいますが、プログレッション、ディレクション、日本語で進行法や運進法などと呼ばれています。

プログレス法の種類

プログレス法にはどの天体をどのように動かすかによって、多数の手法があります。主に利用されている方法が、次の3点です。

  • 一日1年法(セカンダリー)
  • ソーラーアーク法(プライマリー:ソーラーアークディレクション)
  • 一度1年法

それぞれどのような方法か以下に説明します。

一日1年法

一日1年法は別名セカンダリー法とも呼ばれています。第二の方法という意味です。一日を1年として生まれた時の天体位置を動かす方法です。
作り方は下記の「プログレス法の作り方と占い方」をご覧ください。

ソーラーアーク法

ソーラーアーク法はプライマリー法とも呼ばれます。第一の方法という意味で、歴史のある手法です。
定評のあるソーラーアーク法は、生まれた時の太陽の位置を使います。

1歳時点の運勢を見るときは、1日後の太陽の位置との差分を計算し、その差分を全てのネイタル天体に足してディレクションする方法です。

その他、太陽の平均の運行度数を使用してディレクションする方法もあります。

1度1年法

1度を1年として、ネイタルの天体を進めていく方法です。一日1年法では、動きの遅い火星から冥王星は、ほとんど位置が変わらないため、外天体のみ1度1年法を使う人もいます。

今まで読んできた文献で、多くの占術家が選んでいるのが次の方法です。

動きの速い内天体は1日1年法を使い、動きの遅い外天体はトランジットを使う

1日1年法を使うのは、太陽、月、水星、金星、火星で、木星、土星、天王星、海王星、冥王星はトランジットを使います。どれが正しい、どれがおすすめということはありません。実際に過去のイベントとトランジットとプログレスを比較してみて当たっている方法を採用するのがよいと思います。

プログレス法の作り方と占い方

プログレス法では、ホロスコープを2重円にします。内側の円がネイタル(出生円)で、外側がプログレスになります。この内と外の円を比べて運勢などを予想します。基本的にプログレス法では、生まれた時間が必要になります。

プログレス法の作り方

基本的な作り方ですが、30歳の時の未来予想をしたい場合は

生まれた日時を基点に30日先の天体位置を計算する

です。

例:
1月1日の9時に生まれ、1年先のプログレスを見たいときは、1日先の1月2日の9時の天体位置を出生円の外側に書き込みます。30年先のプログレスを見たいときは30日先の1月31日の9時の天体位置を出生円の外側に書き込みます。全ての天体位置を書き込みます。また、可能なら31日の9時のハウス位置も計算して外側に書き込みます。

次に、二重円の外側に書き込んだ天体と、内側の天体が作るアスペクトも記入していきます。

これで、プログレスで占う準備ができました。尚、このプログレスもパソコンソフトの「Stargaer スターゲイザー」で自動的に作成できます。

プログレス法の占い方

どのように占うかですが、主に次のポイントを見ていきます。

  • プログレスした天体のハウス位置・特に月:ネイタルと異なるハウスに移動していないか
  • サインが変ったプログレス天体:ネイタルと異なるサインに移動していないか
  • 順行・逆行のあったプログレス天体:それまで順行だった天体が逆行していないか
  • プログレス天体とネイタル天体が作るアスペクト
  • プログレス天体とプログレス天体が作るアスペクト

尚、アスペクトにはオーブがありますが、概ね1度が一般的のようです。
プログレスやトランジットがネイタルの天体に多くのアスペクトをしているときは「何かがある」と判断します。

プログレス法を説明している本

以下はプログレス法の掲載のある和書です。

占星学実践講座



占星学実践講座 (世界占星学選集 (第4巻))

訪 星珠 著 1996年5月
進行法については次の内容が掲載されています。
●プログレス法を手動計算する場合の説明
●進行したASC、MC、太陽、月、水星、金星、火星、木星が出生天体につくるアスペクトの説明
●進行した太陽、ASC,MCのサインの意味

発売されてから約20年が経過し、入手が難しいかもしれません。この本はもともとは「新実践占星学」というタイトルで、日本占星学アカデミーが1987年に発行していたものです。当時の値段は8000円です。ISBNなどがないためごく稀にですが、占い専門の古本屋で販売していることがあります。


ホロスコープ占星術


ホロスコープ占星術 (elfin books series) 新書占星学選集 (第4巻))


アスペクト占星術 (エル・ブックスシリーズ) の後続で出版された本で、未来予知の章で進行法が紹介されています。アスペクト占星術 (elfin books series)では、トランジット法(未来予知の一種)が紹介されています。
進行法は次の内容が紹介されています。
●進行図の作り方
●進行した天体が作るアスペクトについて簡単な説明
●進行の太陽、月、水星、金星、火星と進行と出生天体のアスペクトの意味(外天体や一部組み合わせのないものもあります)


アメリカ占星学教科書 別巻1



アメリカ占星学教科書 別巻1

マリオン・D・マーチ & ジョン・マクエバー 著 1992/9
一冊すべてが未来予知法について書かれた本で、原書は


The Only Way to Learn about Tomorrow, Volume 4, Second Ed

になります。原書の方が手に入りやすいと思います。
進行法については、次の項目があります
●セコンダリーープログレッション
●プログレッション・ムーン
●ソーラーアークディレクション
●プログレッションとディレクション
実例も豊富です。


未来予知法へ