最新占星術入門/松村 潔著
『増補改訂版 最新占星術入門』は、初心者でもホロスコープの解読ができるよう、分かりやすく解説された本です。ホロスコープの作成方法から始まり、最後に解読の方法が丁寧に紹介されているため、読み進めるうちに自然とホロスコープの読み方のコツがつかめます。特に、ハウス・サイン・天体を組み合わせて読む方法についてヒントが多く、複雑になりがちな解釈に役立つ内容が詰まっています。
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『増補改訂版 最新占星術入門』は、1996年に学習研究社から発行された「最新占星術入門」の増補改訂版です。私の所持しているのは、1996年発行の本のため、内容に若干の相違がありますが、天文暦とQ&Aが追加されたのみでほぼ変わりはないと思います。
『最新占星術入門』のおすすめポイント
『最新占星術入門』の学習できるおすすめポイントを紹介します。
- ホロスコープの解読手順が分かる
占星術の勉強でもっとも難しいのは、ホロスコープの解読です。天体やサイン、アスペクトなど個々の学習はできるのですが、これをまとめて読むホロスコープの解読は難解です。『最新占星術入門』では、その難解なホロスコープの解読方法を恋愛運や仕事運、金運などの具体的な例をあげて説明しています。
- ハウスの支配星が位置するハウス
「ハウスの支配星」とは、ハウスカスプのサインを支配する惑星を指します。たとえば、ハウスカスプが乙女座なら、その支配星は水星です。この水星が配置されるハウスが「ハウスの支配星が位置するハウス」となります。これはホロスコープ解読の技法の一つで、天体がそのハウスに影響力を発揮するだけでなく、どのハウスから流れてきているのかにも着目するものです。たとえば、「2ハウスの支配星が1ハウスにある場合」などの意味について、『最新占星術入門』では、12のハウスごとに支配星の影響を解説しています。
- インターセプトのサインが位置するハウスの意味
インターセプトとは、ハウスの境界線(カスプ)があるサインを飛ばして配置されていることを指します。通常は、たとえば1ハウスが乙女座なら、2ハウスは次の天秤座になります。しかし、インターセプトの場合、天秤座を飛ばして次の蠍座になります。インターセプトがあるホロスコープには、1つのサインに2つのハウスカスプが重なります。『最新占星術入門』では、インターセプトのサインが位置するハウスにどのような意味があるのかを解説していて、他書にはない貴重な内容となっています。
『最新占星術入門』の内容
『最新占星術入門』の学習内容を紹介します。
- 占星術とは・歴史など:
なし。
- 12サイン:
簡単にまとめられています。
- サイン区分:
ホロスコープを全体から読むのにサイン区分の分布を使用しています。その前提として、各区分の解説をしています。
- 10天体:
簡単にまとめられています。
- 感受点:
28通りのASCとMCのサインの組み合わせの意味が解説されています。また、ドラゴンヘッドとテールについて簡単な説明があります。
- アスペクト:
アスペクトの働きや種類、複合アスペクト、オーブ、アスペクトの計算法について解説があります。補足で、ASCとMCがつくるアスペクトについて説明があります。2天体間のアスペクトの意味ではハードとソフトの説明があります。
- ハウス:
12ハウスの基本的な意味が短い文章で説明されています。各ハウスに在室する天体の意味について書かれています。
- ホロスコープの作成:
あり。手作業でホロスコープを作る手順が書かれています。
- 未来予知:
なし。
- ホロスコープの解読:
もっとも解説の多いのがホロスコープの解読です。
書籍内にもことわりがありますが、この本はホロスコープの解読をメインに扱っているためホロスコープの基本要素である天体やサインなどの説明は簡潔なスタイルになっています。
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