占星術講座:IV.イレクショナル占星術の重要な注意点(実占編)
ここでは、イレクショナル占星術の「基本ルール」では説明しきれなかった、より専門的で細かい判断技術をまとめます。間違えやすい点など、実占では結果を左右する重要なポイントです。
目次:細かい技術(専門編)
- 1. 接近アスペクトと離反アスペクト
- 2. サイン移動によるアスペクト不成立
- 3. 逆行によるアスペクト不成立
- 4. 他の天体と先にアスペクトを作る場合
- 5. 上昇星(ASC 付近の天体)の扱い
- 6. 1ハウス中の逆行天体
1. 接近アスペクトと離反アスペクト
イレクショナル占星術では、接近アスペクトが最も重要です。これは「これから起こる出来事」を象徴します。
- 接近アスペクト:未来の出来事。イレクショナルでは必須。
- 離反アスペクト:過去の出来事。その事柄がどのような経緯をたどってきたかを示します。
ただし、接近しているように見えても、実際にはアスペクトが成立しないケースがあります。以下で代表的な例を解説します。
2. サイン移動によるアスペクト不成立
天体がアスペクトを作る前にサイン移動してしまうと、アスペクトは成立しません。
例:
- 金星 28°牡羊 → 火星 2°蟹
一見スクエアに向かっているように見えますが、金星が先に牡牛へ移動するためアスペクトは成立しません。
イレクショナルでは、アスペクトが実際に成立するかどうかを必ず確認します。
3. 逆行によるアスペクト不成立
天体が逆行を開始すると、接近していたアスペクトが成立しなくなることがあります。
例:
- 水星が木星に向かって接近しているが、直前で逆行を開始し、アスペクトが成立しない。
このようなケースは実占で非常に重要です。オーブではなく、接近か離反か、そしてサイン移動前にアスペクトが成立するかを確認する必要があります。
4. 他の天体と先にアスペクトを作る場合
目的の天体に向かって接近していても、その前に別の天体とアスペクトを作る場合があります。
例:
- 月 → 金星に向かっているが、先に月 → 土星のスクエアが成立する。
→ 土星の象意が先に作用するため、避けたい配置となることがあります。
イレクショナルでは、どのアスペクトが先に成立するかが非常に重要です。
たとえば、月と金星がトラインを形成し良い結果を示していても、その前に土星とハードアスペクトを作る場合は、邪魔が入る・中断される・遅延が起こるなどの象意が優先されることがあります。
5. 上昇星(ASC 付近の天体)の扱い
ASC 付近にある天体は上昇星(Rising Planet)と呼ばれ、1ハウスの人物や物事の状態を強く表します。
上昇星が吉星の場合
- 金星 → 和合・調和・成功しやすい
- 木星 → 拡大・保護・幸運
上昇星が凶星の場合
- 火星 → トラブル・急展開・衝動的な結果
- 土星 → 遅延・制限・困難
- 天王星 → 予測不能・突然の変化
- 海王星 → 混乱・曖昧・誤解
凶星が ASC に近い場合は、目的によっては避けるべき配置です。また、吉星が上昇していても、その天体が逆行している場合は象意が弱まったり、意味が変化するため注意が必要です。
6. 1ハウス中の逆行天体
1ハウスは「占う人物」を表すため、ここに逆行天体があると次のような象意が出ることがあります。
- 「占う人物」が弱い立場にある
- 物事がスムーズに進まない
- やり直し・再調整が必要になる
- 本人の迷い・不安定さ
逆行する天体の種類によって意味合いは変わりますが、ここでは詳しい解説は割愛します。
講座の終わりに
以上で「無料占星術講座:イレクショナル占星術」を終了します。イレクショナル占星術には、ここで紹介した内容以外にも細かな古典ルールがありますが、最も大切なのはこの講座で扱った基本ルールです。
良い月と良い1ハウスが揃う日は多くありません。それでも、基本と注意点を理解していれば、現実の中で最善の瞬間を選べるようになります。どうか焦らず、実占を通して少しずつ感覚を育てていってください。
次のページでは、イレクショナル占星術に関する記事や書籍をまとめて紹介しています。学びを深める際の参考にどうぞ。