応用講座:1.サイデリアル方式とトロピカル方式
占星術には、星座の位置をどのように計算するかという「方式」が2つあります。 それが サイデリアル方式 と トロピカル方式 です。
どちらも「牡羊座の始まり(牡羊座0度)をどこに置くか」を決める方法ですが、この基準が違うために、星座の位置にズレが生じます。
そして実は、
方式によっては、あなたの太陽星座や月星座が変わる可能性があります。
たとえば、トロピカル方式で「牡羊座」の人が、サイデリアル方式では「魚座」になることも珍しくありません。
これはどちらかが間違っているという話ではなく、 “基準が違うために星座の位置が変わる” ということです。
牡羊座はどこから始まるのか?
占星術では、天空を牡羊座から魚座まで12分割して天体の位置を読みます。 ここで重要なのが、「牡羊座の始まりをどこに置くか」 です。
📌ポイント:
占星術で使う星座は、夜空に見える星座とは異なります。
そのため占星術では「星座」ではなく サイン と呼び区別しています。
サイデリアル方式とは?
サイデリアルとは、日本語で「恒星の」という意味です。つまり、恒星を基準に牡羊座の始点を決める方式です。
古代では、ほとんど動かない恒星を基準にして牡羊座の始点を決めていました。 ある恒星の位置を「牡羊座0度」としたのがサイデリアル方式です。 紀元前147年から127年頃までは、この方式しかありませんでした。
牡羊座の始まりにズレがある?──歳差運動
その後、地球の地軸がゆっくり回転する「歳差運動」が発見され、 恒星の位置も少しずつ動いていることが分かりました。
- – 72年で約1度ずれる
- – 約2150年で1サイン(30度)動く
- – 約25800年で元の位置に戻る
このズレが、サイデリアル方式とトロピカル方式の違いの根本です。
トロピカル方式とは?
歳差運動によって恒星が動いてしまうため、
「動く基準ではなく、季節(春分点)を基準にして固定しよう」
という考えから生まれたのがトロピカル方式です。
トロピカルという言葉は、日本語に訳すと「季節の(春分点)」という意味からきています。
トロピカル方式では、 太陽が黄経0度に重なる瞬間(春分点)を牡羊座0度とする という決め方をします。
現代の西洋占星術では、このトロピカル方式が主に使われています。
次のページでは、どちらの方式を使えばよいのか?サイデリアル方式の牡羊サインの始点はいまどこなのかを紹介しています。