占星術の勉強10:ホロスコープの解読

占星術の勉強をイメージしたイラスト

西洋占星術の基本学習で、最終レッスンとなるのがホロスコープの解読です。ホロスコープには、これまで学習してきたパーツが詰められています。

しかし、ホロスコープを作成していざ占う、という段階でどうしたらよいのか戸惑うことが多いようです。ホロスコープの解読手順には決まりがありません。当ページでは、ホロスコープの解読の手順を一例として紹介します。

ホロスコープの解読手順

ホロスコープの解読手順としておすすめしたいのが、全体から細部へと解読していく方法です。まずは大雑把にそのホロスコープを把握して、次第に深く掘り下げていくのがよいと思います。

個人のホロスコープの解読手順は次のようになります。

  1. 全体の特徴を捉える:サイン区分・ハウス区分
  2. 重要な感受点を見る:太陽・月・ASCルーラー
  3. パーソナル天体を見る:水星・金星・火星
  4. 1ハウスから順に見る

全体の特徴を捉える

まず、ホロスコープ全体の特徴を捉えるために、サイン区分とハウス区分を見ます。

サイン区分

サイン区分は12星座のページで紹介しました。2区分、3区分、4区分で、10天体の比率を見ます。

2区分で男が多ければ「外向きで積極的」

3区分で不動が多ければ「安定感があり最後までやりぬく我慢強さがある。しかし、なかなか行動に移さないため物事が進展しない」

4区分で風が多ければ「知性を重んじる」

という具合に解読します。また、1つもないエレメントがある場合も特徴になります。このように天体のサイン区分だけでも特徴がつかめます。

ハウス区分

サイン区分を見たら、次にハウス区分も見てみます。10天体が12ハウスのどの位置にあるのか、偏りがないか見ます。

ホロスコープの上に多ければ客観的であり常に上を目指した活動。下に多ければ主観的で縁の下の力持ち的な活動。

ホロスコープの東に多ければ、自己の力で道を切り開いていく。西に多ければ他者によって人生が変わりがち。

アンギュラー・サクシーデント・ケーデントについては、上記のサイン区分と同様に、比率の多いハウス区分がないか、まったくないハウス区分がないかをチェックします。

重要な感受点を見る

細部を読み進めるにあたって、まず最初に重要な3つの感受点を見ます。太陽と月、ASCが分かっていればASCのルーラーです。この3要素は、個人を表す代表格で、特に重要視されます。

次の点をチェックします。

  • どの星座にいるか。
  • どのハウスにいるか。
  • どの天体からどんなアスペクトを受けているか

太陽を見る

太陽のいる星座で、その人の性格の傾向を読み取ります。

太陽のいるハウスは、重要視する領域や関心事を示します。自己実現や成功を追求する領域、人生の目的が分かります。

太陽が受けるアスペクトは、性格や運勢を左右します。ポジティブなアスペクトは成功や個人成長を示し、ネガティブなアスペクトは課題や困難を示します。

月を見る

月のいる星座で、その人の感情や、感受性の傾向を読み取ります。

月のいるハウスは、感情的な充足感や幸福感を感じるために求める領域を示します。主に、プライベートで過ごすことの多い領域を表しています。

月が受けるアスペクトは、感情を左右します。感情を不安定にさせたり、安定させます。

ASCのルーラーを見る

ASCのルーラーのいる星座で、その人の外見や第一印象を読み取ります。

ASCのルーラーのいるハウスは、その人の興味のある事、関心事を示します。

ASCのルーラーが受けるアスペクトは、外見や他者から見た振る舞いがどうなのかを示します。

パーソナル天体を見る

続いてパーソナル天体を見ていきます。パーソナル天体には、水星、金星、火星があります。見るポイントは上記の太陽などと同じです。

水星、金星、火星がいるハウスについて、以下に紹介します。

  • 水星がいるハウス:能力を発揮する事柄
  • 金星がいるハウス:好きな事柄
  • 火星がいるハウス:行動的になる事柄

1ハウスから順に見る

最後に1ハウスから順に見ていきます。次のポイントをチェックします。

  • 在室天体:天体がどのハウスのルーラーか・天体のアスペクト
  • カスプサインのルーラー:ルーラーのいるハウスはどこか・ルーラーのアスペクト

在室天体

ハウスに天体があれば、そのハウスはその天体の特徴が現れます。天体が在室するハウスは特に強調されていると見ます。

マレフィック天体だとしても、良し悪しはその天体のアスペクトに左右されます。

在室天体がどのハウスのルーラーなのかも重要です。そのハウスとも関連があります。

その次に、カスプサインのルーラーがどのハウスにいるのか、どのような状態かを見ます。

ハウスに天体がない場合

ハウスに天体がない場合は、カスプサインのルーラーがどのハウスにいて、どのようなアスペクトがあるのか確認します。そのハウスとルーラーのいるハウスには、関連があります。

以上簡単ではありますが、ホロスコープの解読について触れてみました。ホロスコープの解読には決まった方法があるわけではなく、占術家は独自の方法で解読しています。占星術は複雑で、チャート内の多くの要素が相互に影響し合います。そのため、ホロスコープを解読するためには経験、直感、知識が非常に重要です。