【応用】占星術講座7:月のノードを活用した実占
このページでは、月のノード(ドラゴンヘッド ☊・ドラゴンテイル ☋)について詳しく解説します。月のノードは、人生の方向性や魂の成長を示す重要な感受点であり、ホロスコープを読み解く際に欠かせない要素の一つです。

本講座は、「【応用】占星術講座7:ホロスコープの感受点・実占」の一部として、月のノードに特化した内容をまとめたものです。感受点全般についての解説は、以下のページをご覧ください。
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この講座では、以下の内容に沿って月のノードについて説明していきます:
月のノードとは?
月のノードは、月の軌道と太陽の通り道である黄道が交わるポイントです。月のノードには「ドラゴンヘッド(昇交点)」と「ドラゴンテイル(降交点)」があり、これらは前世や現世のカルマに関連していると考えられます。ドラゴンヘッドは「ノースノード」、ドラゴンテイルは「サウスノード」とも呼ばれています。
- ☊ドラゴンヘッド・ノースノード
前世で積んだ善行や、現世で得られる恩恵を示します。 - ☋ドラゴンテイル・サウスノード
前世の未解決の課題や、この世で克服すべき課題を象徴します。
月のノードの特殊な動き
月のノードには「☊ドラゴンヘッド(昇交点)」と「☋ドラゴンテイル(降交点)」の2つの点があり、下の図のようにホロスコープでは常に180度の位置関係を保っています。ドラゴンヘッドとドラゴンテイルは互いに真反対に位置し、セットで読み解かれることが特徴です。

作成したホロスコープでは次の図のように、ドラゴンヘッドが水色で囲んだ記号で表されています。ドラゴンテイルは対極に位置するため、通常ホロスコープ上に表されることはありません。

また、月のノードは他の感受点や天体と異なり、「逆行」する特徴を持っています。これは、通常の動きとは逆の方向に少しずつ進むことを意味し、ゆっくりとホロスコープ上を逆時計回りに移動しています。
月のノードの実践的な使い方
月のノード(ドラゴンヘッドとドラゴンテイル)は、占星術の学習を進め、カルマや前世のテーマを探究したい場合に重要なポイントです。基礎レベルではあまり取り扱われない感受点ですが、人生の目的や宿命的な課題に目を向けるときに欠かせない要素です。
より深い自己理解や、スピリチュアルなテーマに踏み込んで研究したい場合に、月のノードは大変重要な感受点になるでしょう。
ドラゴンヘッド(昇交点)は成長や発展を促すポイントであり、その影響は木星や金星のように前向きで希望に満ちたものとされています。
一方、ドラゴンテイル(降交点)は土星や火星に似た意味合いを持ち、克服すべき課題や義務、過去から引き継いだ特性を示します。
月のノードはゆっくりと移動し、同じ星座やハウスに長く留まるため、星座よりもハウスとアスペクトを重視して解釈します。以下に、月のノードを実践でどう解釈するかについて紹介します。
ドラゴンヘッドと発展のテーマ
ドラゴンヘッドは木星や金星のように、人生においてポジティブな可能性を示す方向です。ドラゴンヘッドが位置するハウスは、そのハウスが示す事柄に向かって努力することで新しい可能性を開花させることができます。
例えば、ドラゴンヘッドが5ハウス(創造性や自己表現のハウス)にある場合、自己表現や創造的な活動を通して成長し、自己実現を目指すことが人生を発展させるテーマとなります。
ドラゴンテイルと克服のテーマ
ドラゴンテイルが位置するハウスは、私たちがすでに経験してきた領域や、慣れ親しんだ特性を表していますが、同時に乗り越えなければならない課題が隠れています。
例えば、ドラゴンテイルが2ハウス(所有や物質のハウス)にある場合、物質的な執着や自己価値に関する過去の習慣が課題として表れることが多いです。このような配置では、物質的なものへの執着から解放され、他者との協調や精神的な豊かさに向かうことが求められます。
また、ドラゴンテイルは土星や火星のような特質を暗示しており、ここに置かれたハウスのテーマは義務感や制約が強く働きやすいとされています。このハウスにおいては、しばしば重い課題があり、それに対する意識的な取り組みと克服が必要とされます。
ドラゴンヘッドとテイルの実践的解釈
ドラゴンヘッドとドラゴンテイルの役割を実践において解釈する際は、この2点が対極にあることを踏まえ、ドラゴンヘッドが示す成長と可能性の方向性とドラゴンテイルが示す過去の慣れや克服すべき課題を、バランスよく見ていくことが大切です。
月のノードについて書かれた本
詳しくは下記の本が参考になります。
詳解 月の正統西洋占星術/神谷 充彦 (著)
『詳解 月の正統西洋占星術』には、各ハウスのドラゴンヘッドの説明と、ドラゴンヘッドとドラゴンテイルの読み解き方のシンプルなルール、各サインにある先行日蝕と先行月蝕の説明と、その読み方が説明されています。