マンデン占星術

英語ではMundane Astrology。Mundane の意味を調べると「平凡な、ありふれた、世事の」で、ラテン語で「世界の、地球の」と出てきます。直訳すると「世事占星術」または、「地球の占星術」になるのでしょうか。世事だと、”世間一般のさまざまなことを占う”ことかもしれません。概ね次のような分野を占います。 *経済・景気・株価 *政治・外交・貿易 *気象(天災・地震も含む) *災害・事故 この中で気象についての占いは注意が必要で、日本では天気などの予報は気象予報士の資格がないとできません。研究の一環として、発表するくらいはできますが、定期的に予報をすることはできないのです。詳しくは気象庁のHPで確認してみてください。 半年、1年先の天気を知りたいという需要はかなりあると思います。事実、アメリカなど、法規制のないところでは、ホロスコープを使って天気を占っているケースがあるようです。

マンデン占星術で使うホロスコープ

マンデン占星術で使用するホロスコープには次のものがあって、これらのホロスコープを読み占っていきます。
  1. 始原図(出生図)
  2. 四季図
  3. 月相図
  4. イングレス図
  5. 会合図
株価についてはこちら:株価やFXと占星術 マンデン占星術に関する書籍はこちら:マンデン占星術関連書籍一覧

1.始原図(出生図)

出生占星術では、個人が生れた時間のホロスコープを使いますが、日本について占いたいというときは、国の誕生した時間を使います。問題となるのは、いつ誕生したのか定義しがたいことです。少なくとも日本の始原図として3つ異なるものが存在していますので、何が根拠になっているのか確かめる必要があります。 特に、歴史が古い場合、1500年前後の日付の場合ですが、その日付が21世紀で使われているグレゴリオ暦の日付か、ユリウス暦の日付なのか確認してください。国によって改暦日も異なります。 また、ある国を占う時、始原図以外にその国の代表者(首相や国王などの統治者)のホロスコープも重要になります。

2.四季図

四季図は春分、夏至、秋分、冬至の4種ありそれぞれ太陽が牡羊座0度、蟹座0度、天秤座0度、山羊座0度にイングレスする正確な時間で作ったホロスコープをいいます。 考え方として、春分図が1年間を表し他の四季図は補足程度という意見、春分図のASCサインの3区分によって有効期限を決める考え、4つの四季図を平等に使用する考えなどがあります。 尚、筆者は四季図の作成に「Stargazer」を使用してます。

3.月相図

四季図と同時にまたは単独で月相図を使用します。月相は、新月、上弦、満月、下弦の4つあり、それぞれ太陽と月が合(横径)、90度、180度となる正確な時間で作られたホロスコープです。場所は四季図も同様ですが占いたい場所を使います。 月相図の場合も新月と満月のみ使用したり、全て使用するなど占者によってまちまちです。 月相図の中でも新月と満月のとき月食、日食になるときは重視されます。その効力も見解が分かれますが、日食は3年~4年と影響度が高いとする意見が多いです。 この新月と満月はマンデン占星術以外にも個人の占いにも使用されています。特に個人の太陽や月、ASC、MCに合となるときに何らかの影響があるとされています。

4.イングレス図

天体が次のサインに入る瞬間をホロスコープにしたものをイングレス図といいます。上記の四季図も太陽のイングレス図になります。 マンデン占星術では特に動きの遅い3つの天体、冥王星、海王星、天王星が使用されますが、天気を予測する際に、風(水星)の強度をこのイングレス図で占うなどの事例もあるため決まりはありません。 サインについては、サイドリアル方式かトロピカル方式かによって異なる占い結果となりますので注意が必要です。

5.会合図

土星と天王星の会合など、外惑星同士が合や衝を作るときのホロスコープを会合図といいます。 全て組み合わせれば10通りとなるため一体どの天体同士が経済や政治に関わっているかが占いのカギとなります。天体の意味とサインの知識が必要です。 例えば、土星(政治)と木星(経済)の合が起こるのが約20年おきのため、この会合図が短いスパンの経済の指針となるといわれています。
いろいろな専門用語がでてきましたが、奥の深い分野で、決まったルールはありませんが、方法論は多数存在します。 上記のようにして作られたホロスコープを解読していくことになります。解読は個人の解読とさほど変わりはありませんが、使われる言葉やハウスの意味が変ってきます。 また、マンデン占星術は、インドよりもヨーロッパ方面に伝わってたようで、サインはトロピカル方式を用いるのが一般的です。

株価やFXと占星術

尚、株価やFXにも占星術が使われていますが、手法としてはホロスコープの解読よりも天体同士が作るアスペクトが使われることが多いようです。 また、占星術だけでなく数秘術も利用されています。その一つにフィボナッチ数列があるということです。 アメリカの占星術家、レイモンド・A・メリマン氏はこの分野で有名で、日本でも氏の書いた記事が一時的でしたが日本語に翻訳されホームページで公開されていました。 今現在でも英語サイトの方には、毎週予想記事が掲載されています。